ヒプノシスマイク-Dream Rap Battle-

カードストーリー 白膠木簓 H歴元年
Mobbin’ around town S2

TRACK 1

――イケブクロ 左馬刻の事務所

白膠木簓

モニモニーン! ぬるさらがやって来たで〜。

碧棺左馬刻

――チッ。まぁ、しゃーねぇな……。 俺様が出張ってやんよ。

左馬刻の部下

いや、左馬刻さんに出てもらうのは 申し訳ないっすよ……。

碧棺左馬刻

んなこと言ってられる状況じゃねーだろ。

白膠木簓

モニモニーン! ぬるさらがやって来たで〜。

碧棺左馬刻

っせぇ! 聞こえてんだよ!

白膠木簓

あ、そうなん?? 返事があらへんから聞こえてないんかと思ったわ〜。

白膠木簓

んでんで?? んなこと言ってられる状況やないってどんな状況なん??

碧棺左馬刻

……バウンサーのシノギやってンだが、 昨日数人やられちまってよ。

白膠木簓

あらら〜。そら難儀なハナシやなぁ……。

碧棺左馬刻

ンで、人が足りねぇから俺様が 出張ってやろうかと思ってな。

白膠木簓

サマトキサマ、水臭いで〜! ここにとんでもなくスーパーハイパー頼りになる 相棒がおるやんけ!!

碧棺左馬刻

そんな野郎は見当たらねぇぞ……。

白膠木簓

ドアホゥ! 目の前におるササラ・ヌルデ先生のことや!

碧棺左馬刻

お前がバウンサーを?

白膠木簓

昨日のコント大会の借りもあるし、手伝うで!

碧棺左馬刻

荒事に向いてるとは思えねぇんだが?

白膠木簓

向き不向きか言うたら、不向きかもな! せやけど不向きやからって なんもせぇへんのは相棒ちゃうやろ!

白膠木簓

死ぬ気でやって「不向き」を「向き」にしたる! せやから任せときぃ!!

碧棺左馬刻

……まぁそこまで言ってくれるんなら、頼むわ。

白膠木簓

おう、任されたで〜!! ほんで? どこにばうんさーしに行くんや??

碧棺左馬刻

まずは――

――イケブクロ キャバクラ

白膠木簓

ほへ〜。キャバクラなんて初めてきたわ〜。 なんや想像通り下品な内装やな〜。

碧棺左馬刻

はっ、ちげぇねぇな。

白膠木簓

んで? 俺らは何すればええんや??

碧棺左馬刻

とりあえず、揉め事が起きねぇ限りは バックヤードで待機だ。 行くぞ。

白膠木簓

ただ待っとるんは退屈やし、 折角だからホールの仕事でも手伝おーか?

碧棺左馬刻

キャバのホールはただ酒だけ運んでりゃ いいってもんじゃねぇぞ。

白膠木簓

なんでもええからやってみたいわ〜。 ここで働いた経験が今後何かの役に 立つかもしれへんし!

碧棺左馬刻

わーったよ。マネージャーにハナシ通してや――

っざけんじゃねぇ! ぶち殺されてぇのか!

白膠木簓

なんやなんや!?

碧棺左馬刻

……早速出番ってワケか。 簓ぁ、まずはお前の腕を見せてもらうぜ。 頼んだぞ。

白膠木簓

来たばっかしやのにもう出番かい……。 まっ、一丁このヌルサラがばしっと解決したるで!

TRACK 2

テメェみたいな下っ端じゃハナシになんねぇ! 上を出せや!

白膠木簓

やぁやぁやぁ!

ンだテメェは!?

白膠木簓

見ての通りのオモロイ奴や!

あ? 舐めてんのか?

白膠木簓

なはは〜! んなワケあらへんやろ。 それともべろべろ〜って舐めてほしいんかぁ??

碧棺左馬刻

あのバカ……。何煽ってやがんだ……。

テメェ! ぶっ殺す!!!

白膠木簓

まぁまぁ、そんなカリカリしとんのはもったいないで! おにーさんはここに楽しみに来たんであって 怒りにきたワケやないやろ??

……まぁな。

白膠木簓

ならなんでそんなドタマにきてるん?? よかったら俺に聞かせてくれへん??

なんでテメェなんかに……

白膠木簓

話せば少しはイラつきも収まるからな! ささ! ちゃちゃっと話してみぃや! この簓サンは聞き上手なんやで?

チッ………… 俺がキープしてた高ぇボトルがねぇって言いやがんだ…… キレたくもなんだろ?

白膠木簓

ほむほむ、なるほどなるほど。 確かにそりゃ頭にくんなぁ……!

白膠木簓

せやけど、もしかしたら 前回全部飲み干してもうたっちゅー可能性はないんか??

ねぇよ! 帰る間際に新しく入れたボトルだ。 まだ一杯しか飲んじゃいねぇ!

白膠木簓

ほぅほぅ。そら店の不手際やな! 怒るのも無理はないで!

だろ!?

白膠木簓

全力でおにーさんを支持したる!

碧棺左馬刻

同調してんじゃねぇよ……。

白膠木簓

せやけど……

――簓が輩に近づく。

な、何だよ……近ぇよ……

白膠木簓

おにーさんは横にいるおねーちゃんを 口説きにきとるんやろ?

ああ……。

白膠木簓

やったら、ボトルの1本くらい諦めて、 前よりも高いボトルを入れた方が 男を上げられるんちゃうか??

まぁ……確かに…… けど、もっと高いボトルかよ……。

白膠木簓

ちまちま安いボトル入れとるより、高いモン入れたほうが おねーちゃんには刺さるおもうで〜。 やっぱり男は甲斐性があってナンボや!

た、確かに……!

白膠木簓

はい! 決まりやね! お客さんにボトルのメニュー出したってや~!

――簓、左馬刻のところに戻ってくる。

白膠木簓

まっ、ざっとこんなモンや! 簓さん、ばうんさーに向いとるやろ??

碧棺左馬刻

騒ぎを収められたからいいが……。 あれはバウンサーって感じの動きじゃねぇよ……。

白膠木簓

暴れる前に収める! これこそが最強のばうんさーやろ!

碧棺左馬刻

まぁ確かに一理あるかもしんねーな……。

白膠木簓

左馬刻も暴れるだけやのうて、 ベシャリでなんとかしてみぃ!

碧棺左馬刻

俺様の趣味じゃねぇよ……。

白膠木簓

あれれ〜。 左馬刻サマともあろうお方が逃げるんか〜???

碧棺左馬刻

あぁ!? 俺様はどんなモンからも逃げたりはしねぇ!!

白膠木簓

ほんならベシャリで解決して証明してもらおか!

輩B

っンだコラァ!!!

白膠木簓

あ、丁度ええ! 揉め事みたいやから、なんとかしてみぃや!

碧棺左馬刻

やってやんよ!!

碧棺左馬刻

おい、そこの蛆虫野郎!

輩B

あぁ!? 誰が蛆虫だコラァ!!

碧棺左馬刻

テメェしかいねぇだろーが!

輩B

ぶっ殺すぞこの野郎!

碧棺左馬刻

あぁ!? 返り討ちにしてやんよ!

白膠木簓

はいはいはい! ちょい待ちぃ!!!

碧棺左馬刻

簓ぁ! 邪魔すんじゃねぇ!

白膠木簓

ベシャリでなんとかせなあかんやろ……。

碧棺左馬刻

チッ……。

輩B

何ごちゃごちゃやってやがんだ!

碧棺左馬刻

おい! 俺様がテメェのハナシ聞いてやっから ありがたく思えや!

輩B

あ? 何言ってんだ?

碧棺左馬刻

テメェの怒ってる理由を話してみろ。 そしたら俺様が見事に解決を――

輩B

っるせぇ! テメェみたいなドチンピラに 話す事なんざ何もねぇ! 失せやが――

――左馬刻、輩Bを殴り飛ばす。

碧棺左馬刻

誰がドチンピラだ! このドチンピラが!!!!

輩B

あぎゃらあああああああああ!

碧棺左馬刻

ふん。 俺様に喧嘩売るなんざ一兆年はえぇんだよ!

白膠木簓

あ〜あ……やってもうた……。 いくらなんでも自制心がなさすぎるやろ……。

TRACK 3

白膠木簓

――まったく。 左馬刻、どんだけ短気やねん……。

碧棺左馬刻

っせぇなぁ……。 あのどさんぴん野郎がむかつくのがわりーだろ……。

白膠木簓

人のせいにしたらあかんで……。

碧棺左馬刻

……ンなことより次はここだ。

白膠木簓

クラブかぁ……。 ここも揉め事が多そうな場所やなぁ。

碧棺左馬刻

ああ。酔ったアホどもが乱痴気騒ぎすんだ。 必然揉め事も多くなる。

白膠木簓

大船に乗りまくった感じで このササラ・ヌルデに任せとき!

碧棺左馬刻

……そう何度もうまくいくとは思えねぇけどなぁ?

白膠木簓

あらら?? まさかサマトキサマともあろうお方が、 俺の功績に嫉妬しちゃったりなんか しちゃっとる感じなんか???

碧棺左馬刻

チッ……んなワケねーだろ。 調子に乗ってっと不測の事態に 対応できねぇんじゃねぇかって言ってんだ。

白膠木簓

なんやえらい冷静な物言いやな。 すぐに手が出る短気な野獣なくせに〜。

碧棺左馬刻

誰が野獣だ!

――左馬刻、簓の頭を叩く。

白膠木簓

あいたっ!

碧棺左馬刻

おら! 早く中に入るぞ!

白膠木簓

ほら、すぐに手が出るやんか……。

――イケブクロ クラブ メインフロア

白膠木簓

どっひゃあ! 想像以上にやかましい場所やなクラブっちゅートコは〜!

碧棺左馬刻

同感だな。 こんなウルセェ場所の何が楽しいのか まったくわかんねぇよ。

白膠木簓

あ、タバコ切らしてもーたから、1本くれへん??

碧棺左馬刻

ほらよ。

白膠木簓

おおきに〜!

若者A

テメェ! さっきから俺の足踏んでんだよ!

若者B

仕方ねぇだろ! この混雑なんだからよぉ!!

碧棺左馬刻

チッ……。 また早速揉め事かよ……。

白膠木簓

とりあえずあの揉め事を収めてから一服しよか! 颯爽と解決してきたるで〜!

碧棺左馬刻

……大丈夫かよ?

白膠木簓

よゆ〜よゆ〜! 今回も俺のベシャリでチャチャっと終わらせたる!

白膠木簓

あ〜、ごほん! ちみたち、俺の話を聞くんや。

若者A

言い訳してんじゃねぇ!

若者B

あ? なんなんだテメェ?

白膠木簓

……あ〜もしもし? 俺の話をやなぁ……

若者A

こいよオラァ!!

若者B

上等だぁ! やってやるよぉ!

白膠木簓

あかん…… 周りがうるさすぎて俺の話が聞こえてへん……。

碧棺左馬刻

コラァ! このカマドウマ野郎ども! 周りの客の迷惑だ! 揉めてんじゃねぇ!!

若者A

ああ?? なんだこの野郎!

若者B

関係ねぇ奴は引っ込んでろ!!

碧棺左馬刻

あ? テメェ誰に上等こいてんだコラァ!!

白膠木簓

さ、左馬刻…… ここでお前が暴れたらそれこそ周りの客の迷惑に……

碧棺左馬刻

ンなことわかってんだよ! 簓ぁ! マイク出しやがれ!

白膠木簓

ヒプノシスマイクでぶちのめしても同じやんか……。

碧棺左馬刻

ぶちのめさねぇよ! ここはクラブだ……

白膠木簓

ああ! なるほどなぁ!

碧棺左馬刻

こいつら全員ぶち上げりゃいいだけだ!

――……

碧棺左馬刻

直接、脳内にリリックをぶち込めるんだ! フロアを沸かせるなんざ簡単だろ!

白膠木簓

せやなぁ! にしても便利なマイクやで……。

若者A

最高だったぜ!

若者B

もっとやってくれよ!!!

白膠木簓

どないする左馬刻??

碧棺左馬刻

へっ! 暴れるよりビートに乗る方が 楽しいってわからせてやんよ! いくぞ簓!

白膠木簓

お〜!!!! フロアをもっと沸かせたるで!!!!

END